住み替え売却
住替えは売るのが先か買うのが先か？
住替えの理由は様々で主だったところですと、結婚や出産による家族の増加で広い家に住替える。逆に、親世代の介護や死去に伴い狭い家に住替える。転勤なども住替えの理由として多いかもしれません。
家が古いので新しい家にという方もいるでしょうし、残念ながら今住んでいる家は引っ越したばかりなんだけど、近隣とトラブルが多くて、という人もいるかもしれません。
住替えを検討するにあたり、まず気になるのがローンの問題です。
今住んでいる家の住宅ローンを払いつつ、次の家のローンも支払いが始まってしまうのか？次の新居のローンであれ、家賃であれ、二重支払いは避けたいと思うのは当然です。
そこで具体的に住替えの手順を中心に説明していきます。住替えは今住んでいる家を「売るのが先」か、新居を「買うのが先」かのそれぞれで手順が少し異なります。
今の家を先に売る場合
今住んでいる家を先に売却してから、新しい家を買うという方法です。一般に「売り先行」と言われています。
売り先行は、家が売れた資金をも頭金にして、次の家を購入する事ができるため、資金面での余裕を持って新居の購入に進めるメリットがあります。
先に売って得たお金を基に次の家の住宅ローンの金額を決める事もできるため、計画は立てやすいです。
ただし、売り先行は「いつ次の家を買えるかわからない」というデメリットがあります。今持っている言えが売れなければ資金の目途がつかないためです。
不動産仲介会社経由で一般の方に不動産を売ろうとする場合には半年程度の時間がかかるケースが多いです。特に高く売ろうとすると時間はかかります。
そのため、売り先行で売りたい方は「時間をかけてゆっくり高く売りたい人」に向いています。売り先行でも転居を急ぎたい理由がある方は不動産会社に買い取ってもらう事をお勧めします。
ただし、買取に関しては相場から7割程度の買取額になります。ただし、1ヶ月程度で引渡まで完了するので現金化を急ぎたい場合は非常にスピーディーに話が進みます。
例えば、転勤で期限が決まっている場合や、絶対に購入したい物件が見つかった場合等は買取で早期に売却をするのが向いています。
なお、売り先行の場合は新しい家を購入するリードタイムもタイトなのを覚えておきましょう。今の家を売れた場合に、そこから次の新居を決めて、今の家の引渡までに次の家が決まっていないと住む家がなくなってしまいます。
一時的に賃貸物件に住むという選択肢もありますが、余計な費用がかかるのでできれば避けたい選択肢です。
そのため、いつ売れるかわからない中で次の新居も決める流れになりますが、並行して新居探しと売却活動をされているケースが多いです。
新しい家を先に買う場合
新しい家を先に購入してから、今の家を売却する方法で、一般に「買い先行」と言います。
買い先行は良い物件を見つけたら購入し、後から今の家を売却するので、良い物件の買い逃しがありません。
ただし、手元に資金が無ければ先に次の物件を購入できないので、資金に余裕があるのが原則になります。
また、今住んでいる家のローンが残っていると、二重でローンを支払う事にもなります。また、二重でのローン審査は厳しい事が多いのでその点も注意が必要です。
今住んでいる家のローン残債もなく、手元にある程度の資金がある方にはこの買い先行は良い物件を逃さないため、非常にメリットがあります。
住替え時のローンの裏ワザを知っておく
住宅ローンが残っている状態で次の家を探さないといけないケースはよくあります。そのため、銀行等の金融機関もそのニーズに対応できるローン商品を作っています。
住替えローン
簡単に言うと今の家で支払っているローンと、次に買う新しい家のローンとを合算するローンです。今の家は売るので残債が残らないという人は関係ありませんが、残債が残る人にはメリットがあります。
今の家の残債分を次の家のローンに組み込めるからです。ただし、一般の住宅ローンに加えて、以前住んでいた家のローン残債も引継ぐため、金融機関にとっては貸し付けるにあたり、リスクがあります。そのため、ローン審査が厳しく、金利も高いケースが多いです。
また、新居の価格によっては返済額も増えるため、借りる側も計画性をもって判断する必要があります。
つなぎ融資
つなぎ融資は、手元に資金が無い方が「買い先行」で先に新居を購入する際に利用できる融資方法で、短期での融資を銀行から受ける事ができます。
ただし、条件があり、3ヶ月から1年程度の間に今の家を必ず売らなければなりません。また、短期の融資のため、金利も高いです。
もしも期限内に売却ができない場合には、不動産会社が買取を行う契約を結びます。そのため、「できるだけ家を高く売却したい」という方には不向きです。
つなぎ融資は、金利も高く、保証料も必要になります。まずは、今住宅ローンを借りている銀行に、金融機関に融資の条件を確認してから利用してください。
二重ローン
今の家の現在の住宅ローンがあるまま、さらに新しい住宅ローンを組める商品です。二重ローンやダブルローンと言います。
住み替えローンとの違いは、前の家のローンと新しい家のローンをまとめないで、それぞれ返済していくローンです。
一定条件を満たすことでダブルローンを利用できますが、月々のローンの返済額が上がるため、金融機関からの審査は厳しくなります。
ローン残債が半分以下であったり、一定期間での売却の約束をしたり、売却先が決まっている場合等に限られます。
たまにあるケースとして、新しい家を購入するにあたり相談をした不動産仲介会社が、今の家を売る仲介にも入る事が多くあります。
この際に、今の家を一定期間で売れなければ買い取る約束をして、このダブルローンを申し込むケースもあります。
も厳しいため、資金がない方にはおすすめできない方法です。
不動産会社が買い取るのが一番早い
今の家がそのままの状態で一般の方に売れるのが一番高く売れる方法ですが、時間もかかります。また、最近ではリフォーム済の中古物件が増えてきており、居住中の物件を高く売るのは難しくなってきました。
そのため、早期に売却をしたい場合は、不動産会社が買取をするのが一番早いです。最短で1ヶ月程度で決済（引渡し）まで進みます。
一般の不動産売却より価格は安くなる傾向にありますが、仲介手数料も不要なほか、瑕疵担保等からも解放されるため、後からのクレームに対応する必要もありません。
不要な手続き無く物件を手放したい場合にも負担が少ない手法です。また、古い物件である場合に瑕疵免責が買取においてはあるのがメリットの大きい所です。
不動産会社が物件を買い取る場合には室内に故障等があっても責任を追及されません。そのため、古い物件を売るにあたり故障個所を修理する必要もありません。
また、室内が汚い、古い状況であっても全く問題ないため、ゴミ処分や清掃等はせずにそのままの状態で売却頂く事ができます。
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